赤は赤青は蒼にとわきまえて

野村昌弘

写真と俳句が織りなす自然の秩序と美意識を、見事な観察眼と洞察で表現しています。「赤は赤」「青は蒼」という表現が、単なる色彩の区別を超えて存在の本質を示唆し、「わきまえて」という言葉が自然界における調和と秩序を巧みに表現しています。蓮の蕾を挟んで配置された赤と青のトンボの姿が、まるで意図的であるかのように見え、そこに自然の持つ秩序の美しさが表れています。偶然の配置の中に深い調和を見出し、それを日本的な美意識で表現することに成功した秀作です。